遺言書の作成は司法書士・行政書士へ
遺言書の作成を検討しているあなたへ!
各種遺言書の作成はおまかせください。
- 将来、遺産をめぐって親族で争いにならないよう今のうち財産の配分を決めておきたい・・
- 子供がいないので妻(夫)にすべての財産を残してあげたい・・
- 親族以外の人(内縁の妻、お世話になった人や法人など)に遺産を譲りたい・・
- 作り方を間違えて無効になるのが怖い・・
- 公正証書遺言を作りたいが難しそうなのでサポートしてほしい・・
お客様よりお喜びの声をいただいております!
-
お住まい:東京都三鷹市
お名前・性別:G様・男性
先生、事務所の方々、皆様とても親切に対応していただきました。
先生、事務所の方々、皆様とても親切に対応していただきました。
おかげで安心して相談できました。
今後も何かありましたらぜひお願いしたいと思っています。
本当にありがとうございました。
遺言の必要性
遺言は、親族間の争いを未然に防ぐ有効な手段です。
民法には、相続人ごとに「相続できる割合」というものが定められています。
しかし、不動産や自動車、貴金属といった有形物は、この割合にしたがって、相続人全員で共同所有するよりは、例えば「A相続人は不動産を、B相続人は自動車を」といった具合に分けたほうが、後々の利用、処分に都合が良いことが多い為、通常は、相続人どおしの話し合いで、それぞれの取り分を決めることになります。
ところが、A相続人もB相続人も「土地が欲しい」などと協議がまとまらず、相続人間で争いになるケースも少なくありません。
遺言は、財産を所有していた故人の最期の意思表示ということで、相続手続においては最優先されます。
その為、遺言で予めどの財産を誰に相続させるか、分配の方法を指定しておくことで、このような親族間の争いを未然に防ぐことができるのです。
そういう意味では、財産が多いか少ないかにかかわらず、遺言書は作成しておくべきものと言えるでしょう。
相続争いなんて、お金持ちの世界の話だと誤解している方が多いのですが、財産が少ないということは、それだけ貴重な財産ということなりますので、生前からきちんと準備しておく必要があります。
主な遺言書の種類と特徴
遺言には、いくつかの形体がありそれぞれに特徴があります。
公正証書遺言
長所
- 公証人が作成するため、内容が明確で証拠力も高い。
- 紛失・偽造・隠匿・未発見の恐れがない。
- 遺言の執行に当たっては、家庭裁判所での検認は不要。
短所
- 必要書類の収集に手間がかかる。
- 遺言(公正証書)の存在・内容を少なくとも証人及び公証人には知られてしまう。
- 公証人の手数料が掛かる。
自筆証書遺言
長所
- 簡単に作成できる。
- 費用がかからない。
- 遺言書の存在・内容を秘密にできる。
短所
- 紛失・偽造・隠匿・未発見の恐れがある。
- 方式(遺言書の記載事項・方法)の不備により無効となる恐れがある。
- 遺言の執行に当たっては、家庭裁判所での検認(遺言書の有効性調査)が必要となる。
秘密証書遺言
長所
- 遺言書の存在を明確にし、その内容は秘密にできる。
- 偽造される恐れがない。
短所
- 紛失・隠匿・未発見の恐れがある。
- 方式(遺言書の記載事項・方法)の不備により無効となる恐れがある。
- 遺言の執行に当たっては、家庭裁判所での検認(遺言書の有効性調査)が必要となる。
- 公証人の手数料がかかる。
遺言に関する手続きをお手伝いします
遺言書の作成に必要となる諸手続をまとめてお引き受けいたします。
遺言をするには、法律に定められた厳格な方式によらなければならず、これに反する遺言は、基本的に無効となります。
また、例え法律の定め通りに作成されていたとしても、内容が明確でないと、幾通りもの解釈ができてしまい、相続人間での争いのタネになりかねません。
当事務所では、遺言書の文案作成から公証役場との打ち合わせ、証人としての立会いなど、遺言書作成に必要となる諸手続を総合的にお手伝いさせていただきます。
遺言者の最期の意思を間違いなく相続人に伝え、親族間の相続争いを防ぐためにも、是非お気軽にご相談ください。
サービス内容(公正証書遺言)
標準的なサービス
- 遺言・相続に関するコンサルティング
- 必要書類の取り寄せ(戸籍謄本や評価証明書等)
- 遺言書の原案作成
- 公証役場との調整
- 証人への就任
オプション
- 相続税シュミレーション
- 遺言執行者への就任
- 死後事務委任契約の締結
- 見守り契約の締結
- 財産管理等委任契約の締結
- 任意後見契約の締結
ご依頼から手続き完了までの流れ
ご依頼内容によっては多少異なってきますので、詳しくはお問い合わせください。
step 1 | 電話・メールにてお問い合わせ |
---|---|
step 2 | 手続について打ち合わせをします |
step 3 | 費用を見積り、お客様にご確認いただきます ※ご納得いただいたうえで手続を開始します |
step 4 | 遺言書の作成を開始します |
step 5 | 手続完了のご報告・完了書類のお渡しをします |
費用
手続きにかかる費用は、司法書士報酬と実費の合計額となります。
公正証書遺言のケース
業務内容 | 実 費 | 報 酬 (税別) |
---|---|---|
公正証書遺言 | 公証人の手数料 (目的財産の価格) (手数料の額) 100万円以下 5,000円 200万円以下 7,000円 500万円以下 11,000円 1000万円以下 17,000円 3000万円以下 23,000円 5000万円以下 29,000円 1億円以下 43,000円 ※その他、事例により一定額が加算されます。 詳しくは日本公証人連合会のホームページの 「手数料」の箇所をご参照ください。 |
10万円~ |
自筆証書遺言のケース
6万円(税別)
※自筆証書遺言の場合は、基本的に実費はかかりません。
よくあるご質問
- 遺言書は自分で好きなように作ることもできますか?
- 民法では、「遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。」(960条)と規定されています。遺言書は民法上定められた方式に従って作らなければ無効ということです。 遺言が執行されるときには本人は亡くなっていますので、その遺言書が本物かどうかを本人に確認するというわけにはいきません。そのため、遺言の作成方法については厳格な方式が定められており、方式に則っていない遺言は無効とされるのです。
- 遺言書は未成年者でも作ることができますか?
- 民法には、遺言書を作成できる遺言能力について、「15歳に達した者は、遺言をすることができる」という規定を設けています。年齢が満15歳に達していれば、未成年者であっても遺言書を作成することが可能です。
- 遺言にはどのような種類がありますか?
- 遺言には、大きく分けて、普通方式の遺言と特別方式の遺言の2つがあります。このうち、特別方式の遺言は、普通方式の遺言ができないような特殊な状況下で行う遺言になります。あらかじめ遺言書を用意しておくなら、普通方式の遺言を作成することになります。
普通方式の遺言には、次の3つがあります。
①自筆証書遺言
遺言者が、遺言の全文、日付、氏名をすべて自筆で記入して作る遺言です。
②公正証書遺言
公証役場で公証人に遺言の内容を伝え、遺言書を公正証書という公文書にしてもらう方法です。
③秘密証書遺言
遺言者が自分で作成した遺言を誰にも見せることなく、公証人と証人2名の前で封印して完成させる遺言です。
- 遺言書には何を書いてもかまいませんか?
- 遺言書に書く内容は自由です。ただし、遺言として法律上効力を持つ事項(法定遺言事項)は、次のようなものに限定されています。
(1) 相続に関する事項
・相続人の廃除、廃除の取り消し
・相続分の指定
・遺産分割方法の指定、遺産分割の禁止
・特別受益の持戻し免除
・遺産分割における担保責任に関する別段の意思表示
・遺留分減殺方法の定め
(2) 相続以外の財産処分に関する事項
・遺贈に関する定め
・財団法人設立のための寄附行為
・信託の設定
・生命保険金の受取人変更
・祭祀主宰者の指定
(3) 身分関係に関する事項
・認知
・未成年後見人の指定
・未成年後見監督人の指定
(4) 遺言の執行に関する事項
・遺言執行者の指定 - 自筆証書遺言を作りたいと思っています。遺言の中身はパソコンで作成し、手書きで署名するのでもかまいませんか?
- 自筆証書遺言では、遺言者が遺言の全文、日付、氏名をすべて自筆で記入しなければなりません。一部でもパソコンで作成した遺言は無効になってしまいますので、必ず手書きしてください
- 遺言書は鉛筆で書いてもかまいませんか?
- 鉛筆で書いた遺言書も法律上は有効です。しかし、鉛筆は消されしまうリスクがありますし、時間がたてば薄くなって読み取れなくなることも考えられます。 自筆証書遺言を書くときは、鉛筆ではなく、サインペンやボールペン、万年筆などを使うようにしましょう。
- 遺言を書くのではなく、カセットテープに録音してもかまいませんか?
- 遺言書は書面にする必要があります。遺言の内容をカセットテープに録音したりビデオに録画したりしても、法的には無効です。
- 成年後見人がついている人も遺言ができるのですか?
- 成年後見人がついている人(成年被後見人)の遺言については、以下の条件をみたしたときにのみ可能となっています。
①事理を弁識する能力を一時回復したときであること
②医師2名以上の立会いがあること
③立会った医師が、遺言者が遺言作成時に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名押印をすること - 自筆証書遺言に日付を書くときには、元号でも西暦でもいいのでしょうか?
- 遺言書に日付を記載するときには、「平成○○年」という元号を使って記載しても、西暦を使ってもかまいませんが、「平成○○年○○月○○日」と、日まで特定する必要があります。数字については算用数字でも漢数字でもかまいません。なお、「○○年○○月吉日」という記載は日付を特定できないので無効となります。
- 自筆証書遺言に押印する印鑑は、実印でなければなりませんか?
- 自筆証書遺言では押印が必須ですが、押印する印鑑は実印である必要はなく、認印でもかまいません。 ただし、本当に本人が書いたものかどうかで死後に争いになることがないよう、可能な限り実印を押しておくのが望ましいでしょう。
- 遺言書に押す印鑑は、拇印でもいいのでしょうか?
- 自筆証書遺言の押印は拇印でも良いかは裁判でも争われたことがあり、判例上は拇印でもOKとされています。しかし、拇印は厳密に言えば印ではありませんし、遺言者の死後に拇印が本人のものかで争いになる可能性もあります。トラブル防止のために、印鑑、できれば実印を押しておくのが良いでしょう。
- 遺言書を書いたら2枚になってしまいました。割印は必要ですか?
- 民法には、自筆証書遺言が2枚以上になった場合に割印(契印)が必要という条文はありません。割印がなくても1つの封筒に入っていれば同一の遺言書とみなされますが、偽造や変造を防止するためにも、割印しておいた方が良いでしょう。
- 手が不自由で文字を書くことができません。遺言書を作ることはできますか?
- 自分で筆記できない場合、自筆証書遺言の作成はできませんが、公正証書遺言を作成することは可能です。公正証書遺言では、遺言したい内容を公証人の面前で口述し、公証人がその内容を筆記して遺言書の作成を行います。 なお、口述するときには、きちんとした文章になるように言わなければならないわけではありません。不動産の所在や地番なども正確に言う必要はなく、登記事項証明書で確認を行います。遺言の趣旨さえ伝われば、公証人が適切な形で遺言書にしてくれます。
- 以前不動産についての遺言書を書きました。今度は預貯金についての遺言書を書きたいのですが、遺言書を2通書くことはできますか?
- 法律上の要件をみたしている遺言書なら、遺言書が何通あってもすべて有効です。ただし、遺言書の内容に矛盾がある場合には、矛盾している部分については日付が新しい遺言書が有効になります。 なお、死後に遺言書が複数見つかると、トラブルになることが考えられます。新しい遺言書を書くときには、古い遺言書は破棄する方が安心です。
- 入院中なので公証役場に行くことができません。公正証書遺言を作ることはできますか?
- 公正証書遺言は、必ず公証役場に行って作成しなければならないわけではなく、公証人に出張してもらって作成することもできます。病気の場合には、公証人に病院まで来てもらうことで、公正証書遺言の作成が可能になります。 なお、公証人に出張してもらう場合には、公証人の日当や交通費が追加費用として必要になります。
- 公正証書遺言は、公証役場へ行けばその場で作ってもらえるのですか?
- 公正証書遺言を作成するときには、公証人に依頼し、事前に打ち合わせしておく必要があります。
公正証書遺言作成の流れは、次のようになっています。
1. 公証役場の選択
公証役場は全国に約300ヶ所ありますが、公正証書遺言の作成はどこの公証役場にでも依頼できます。公証役場の場所は日本公証人連合会のホームページで確認できますので、自宅や勤務先の近くの公証役場を選ぶと良いでしょう。 なお、公証人はその所属する法務局・地方法務局の管轄区域において職務を執行するものとされており、管轄区域外に出張することができません。病院等に出張してもらう場合には、その病院等がある場所を管轄する法務局・地方法務局に所属する公証人に依頼しましょう。
2. 公証人と打ち合わせ
公証役場に依頼し、公証人と遺言の内容について打ち合わせします。
公正証書遺言を作成する際には、次のような書類が必要になりますので、用意して持参しましょう。
○遺言者の印鑑証明書
発行後3ヶ月以内のものが必要です。
○戸籍(除籍・原戸籍)謄本、住民票
財産を相続人に相続させる場合には、遺言者と相続人の関係がわかる戸籍謄本等が必要です。財産を相続人以外に遺贈する場合には、遺贈する相手(受遺者)の住民票が必要です。
○財産の特定に必要な資料
不動産の場合には、登記事項証明書、固定資産評価証明書(または固定資産税・都市計画税通知書中の課税明細書)が必要です。 預貯金の場合には、預金通帳の写しなど、預貯金口座特定のための資料が必要です。
○証人の住所、氏名、生年月日、職業を記載したメモ
遺言書作成当日には証人2人の立会いが必要になりますので、証人が決まっている場合には証人について記載したメモを用意しておきます。 ただし、次に該当する人は証人になることができません(民法974条)。
①未成年者
②推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
③公証人の配偶者、四親等以内の親族、書記及び使用人
自分で証人を用意できない場合には、公証役場にお願いすれば用意してもらえますが、証人の日当の負担が発生します。
3. 遺言書作成日時の決定
公証人と日程調整し、遺言書の作成日時を決めます。当日は証人も同行しますから、証人とも日程調整する必要があります。
4. 遺言書の作成当日
公証人が遺言の内容を遺言者及び証人に読み聞かせ、または閲覧させて、筆記した内容が正確なことを確認させます。 遺言者と証人が遺言書に署名・押印します。なお、遺言者は実印で押印する必要がありますが、証人は認印でかまいません。 最後に、公証人が方式に従って作成された旨を付記して署名・押印します。 - 公正証書遺言を作成するにはどれくらいの費用がかかりますか?
- 公正証書遺言を作成するときに公証役場に支払う費用は、遺言により相続・遺贈が行われる財産の価額によって変わります。
証書作成の手数料は、下記のとおりになりますが、これに遺言加算として目的の価額が1億円までの場合には11,000円が加算されるほか、謄本発行手数料(枚数に応じて変わる)、出張の場合には旅費や日当が加算されることになります。
目的の価額 手数料 100万円まで 5,000円 200万円まで 7,000円 500万円まで 11,000円 1000万円まで 17,000円 3000万円まで 23,000円 5000万円まで 29,000円 1億円まで 43,000円
※1億円を超える部分については、5,000万円ごとに、
①3億円までは13,000円を加算
②10億円までは11,000円を加算
③10億円を超えると8,000円を加算
なお、公正証書遺言作成を弁護士、司法書士、行政書士等の専門家に依頼した場合には、専門家の報酬が発生します。 - 自筆証書遺言ではなく公正証書遺言を作成することには、どんなメリットがありますか?
- 公正証書遺言作成のメリットとしては、次のような点が挙げられます。
・方式の不備等により無効になる心配がない
自筆証書遺言の場合には、せっかく作成しても、法律で定められたルールに合致していなければ無効になってしまうことがあります。また、遺言の内容があいまいであれば、解釈に疑義が生じて紛争となる可能性もあります。 公証人が作成する公正証書遺言では、こうした心配がありません。
・遺言書の紛失等のリスクがない
公正証書遺言の原本は公証役場で保管されますので、遺言の紛失・隠匿・変造などの危険がありません。
・遺言者の死後に遺言書の有無を検索できる
公正証書遺言は、全国どこの公証役場でも、遺言書の存否を検索することが可能になっています。自筆証書遺言では家族が遺言の存在を知らなければ発見されないリスクがありますが、公正証書遺言書ではこうしたリスクを減らすことができます。
・検認手続きが不要
自筆証書遺言や秘密証書遺言は、遺言者の死後に家庭裁判所で検認手続きを受ける必要があります。公正証書遺言は検認不要ですから、すぐに遺言執行の手続きに入ることができます。
- 公正証書遺言のデメリットは何ですか?
- 公正証書遺言のデメリットといえば、作成のための費用がかかってしまうことでしょう。また、公正証書遺言では証人の立会いが必要になるため、遺言の内容を完全に秘密にしておくということはできません。
- 公正証書遺言が無効になることはあるのですか?
- 公正証書遺言が無効になるケースとしては、遺言者が認知症などで遺言能力がなかった場合が考えられます。 遺言書作成を弁護士や司法書士などに依頼すれば、本人は当日公証役場に行って公証人が読み上げた内容に間違いないかを確認するだけになることがあります。たとえ認知症でも「はい」と答える能力さえあれば公正証書遺言が完成してしまいますので、こういったケースの場合には、本人の死後に遺言無効確認の訴えを起こされるということも考えられます。
- 遺言の付言事項とは何ですか?
- 遺言には法的効力を生じさせる目的で書く事項(法定遺言事項)以外も書くことができます。付言事項とは、法的効力を持たせるための事項ではないけれど、相続人などの関係者に伝えたい事項のことで、感謝のメッセージや葬儀・納骨等の希望などを書くケースが多くなっています。
- 私と妻とどちらが先に亡くなるかがわからないので、夫婦で一緒に遺言を作成したいのですが…
- たとえ夫婦でも、共同で遺言書を作成することはできません。夫婦で遺言を作成する場合にも、夫、妻それぞれが、別々の遺言書を作る形にしなければ、有効な遺言書になりません。 そもそも、遺言書は遺言者の自由な意思でいつでも作成、撤回できるものになりますので、共同で遺言すると自由に撤回ができなくなってしまいます。また、一方の遺言が無効になると、矛盾が生じて他方も無効になるなどのリスクもあります。 遺言書の記載を工夫することにより、どちらが先に亡くなっても対処できるようにすることができます。夫婦で同時に遺言を作成したい場合には、専門家にご相談ください。
- 遺言書の検認とは何ですか?
- 検認とは、遺言書の偽造や変造を防止し、遺言書の記載を確認するため、家庭裁判所で行われる手続きになります。自筆証書遺言及び秘密証書遺言は、遺言を執行する前に、検認が必要になります。 なお、検認は遺言の有効、無効を判断するものではなく、検認を受けたから遺言が有効になるというわけではありません。
- 遺言書の検認の手続きはどのようにして行うのですか?
- 遺言書の検認手続きでは、亡くなった人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てをし、裁判所が定めた検認期日に検認を受けることになります。
検認手続きの流れは、次のとおりです。
1. 検認の申立て
検認の申立てには、次のような書類が必要ですので、用意して家庭裁判所に提出します。なお、遺言書は申立て時に添付するのではなく、後日指定される検認期日に持参します。
○家事審判申立書(検認申立書)
申立書の書式は、裁判所のホームページからダウンロードできます。
○戸籍(除籍・原戸籍)謄本
遺言者の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本のほか、相続関係がわかるものすべてが必要になります。
○収入印紙 800円分
申立手数料として、800円を収入印紙で納めます。
○郵便切手
裁判所からの連絡用に、各裁判所で指定される額の郵便切手をあらかじめ提出しておきます。
2. 検認期日の通知
家庭裁判所から相続人全員に、検認期日の通知があります。通知を受けた相続人は、必ず検認期日に立会わなければならないわけではなく、立会うかどうかは任意になります。
3. 検認の実施
検認期日には、相続人の立会いのもと、裁判官が遺言書を開封し、検認を行います。検認が終わったら、検認調書が作られます。
4. 検認済証明書の申請
遺言の執行をするためには、遺言書に検認済証明書が付いていることが必要であるため、検認済証明書の申請をします。 手続きが完了すれば、検認済証明書が付いた遺言書が返還されます。
5. 検認済の通知
検認期日に立会わなかった申立人、相続人、受遺者等には、家庭裁判所から検認済通知書が送られてきます。 - 遺言書を作ることを家族に反対されています。どうすれば良いでしょうか?
- 遺言書を作成する際に、ご家族の同意は必要ありません。公正証書遺言を作成した場合にも、家族に通知が行くようなことはないので、家族に内緒で遺言を作ることも可能です。 なお、全国の公証役場で作成された公正証書遺言は、遺言者の氏名、生年月日、遺言書の作成年月日等の事項がデータベース化されており、遺言者の死亡後に相続人等の利害関係人が公証役場へ行けば、照会できるようになっています。遺言者が生存している間は、たとえ推定相続人であっても照会ができませんから、公正証書遺言を残していることを知られることはありません。 ただし、遺言者が亡くなったら公証役場から連絡があるわけではないので、公正証書遺言を残していても、遺言はないものと思って相続手続きが行われてしまう可能性があります。遺言の存在を家族に知られたくない場合には、公正証書遺言作成時に家族以外に遺言執行者になってもらい、手続きを依頼しておくのがおすすめです。
- 全部の財産を妻に譲るという内容で遺言を書くことはできますか?
- 奥様に全財産を譲る旨の遺言も有効です。ただし、奥様以外に遺留分のある相続人の方がいる場合には、その方は奥様に対し遺留分の取り戻し(遺留分減殺)を請求できます。遺言書を作成するときには、遺留分を考慮した内容にするのが安心です。 なお、どうしても奥様に全財産を譲りたい場合には、相続人の方に遺留分を放棄してもらうという方法もあります。遺留分の放棄は、被相続人の生存中に家庭裁判所に本人が申立てをし、許可を受ける必要があります。
- 遺留分権利者に遺留分減殺請求権を行使しないよう遺言に書くことはできますか?
- 遺留分権利者に遺留分減殺請求権を行使しないよう遺言書に書くこと自体には問題はありませんが、法的拘束力はなく、付言事項にとどまります。もし記載するなら、死後の紛争を防止するために、遺留分権利者が納得できるような理由もあわせて記載しておくと良いでしょう。
- 財産はそれほどないのですが、遺言書を作る意味はありますか?
- 遺言書を作った方がいいのは、決して資産を持っている人ばかりというわけではありません。裁判所に持ち込まれる相続トラブルの3分の1は相続財産が1000万円以下のケースとなっています。持っている資産の額にかかわらず、遺言を作成しておくことで、トラブルを防止できる可能性が高くなります。
- 一部の財産についてのみ遺言書で相続方法を指定することは可能ですか?
- 可能です。遺言書で全部の財産について処分方法を定める必要はありません。遺言書で指定しなかった財産については、原則どおり法定相続分どおりに相続するか、相続人全員で遺産分割協議を行って相続方法を決めることになります。
- 以前作った遺言を取り消ししたいのですが、どのようにすればできますか?
- 自筆証書遺言であれば破棄して取り消しすることもできますが、公正証書遺言は破棄して取り消しするということはできません。遺言の取り消しは新しい遺言を書かないとできませんから、前の遺言を取り消すという内容の新しい遺言書を作る必要があります。遺言書が複数ある場合には日付の新しいものが有効になりますので、公正証書遺言を自筆証書遺言で取り消すことも可能です。
- 遺言書に書いた財産を処分したいのですが、新しい遺言書を作る必要がありますか?
- 遺言書に記載されている財産が相続開始のときに存在しない場合には、その部分については初めから記載がなかったものとして扱われることになります。必ずしも作り直しは必要ではありませんが、財産の内容が大きく変わってくるような場合には、作り直しを検討した方が良いでしょう。
- 公正証書遺言の作成を考えています。遺言執行者は必ず指定しなければなりませんか?
- 遺言執行者は遺言書の内容を実現するための手続きを行う人になります。遺言で認知や相続人の廃除を行わない限り、必ず遺言執行者を指定しなければならないわけではありません。しかし、相続手続きは複雑で時間もかかるため、遺言執行者を指定しておくとスムーズに進みます。
- 遺言執行者には誰を指定してもかまわないのですか?
- 民法では「未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。」と定めています(1009条)。未成年者、破産者以外であれば、相続人であっても遺言執行者に指定できます。 ただし、相続人や受遺者などの利害関係人を遺言執行者に指定すると、手続きがスムーズに進まないことがあります。金融機関でも、相続人の1人が遺言執行者に指定されている場合には単独での預金の払い戻しに応じてもらえず、相続人全員の印鑑を要求されるケースがあります。 遺言執行者には、法律に詳しい専門家である弁護士、司法書士、行政書士等に依頼するのがおすすめです。
- 遺言書で遺言執行者を指定していない場合には、どのようにして遺言が執行されるのですか?
- 遺言執行者の指定がない場合には、次のいずれかの方法で遺言の執行を行います。 ①家庭裁判所で選任された遺言執行者が執行 相続人・受遺者などの利害関係人が家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立て、選任された遺言執行者が執行手続きを行います。 ②相続人全員が協力して執行 遺言執行者がいない場合、相続人全員で遺言執行をする必要があります。この場合、相続人のうちの誰かが遺言の内容に不満を持てば、手続きの協力が得られない可能性があります。
- 遺言では財産を「遺贈する」と書いても「相続させる」と書いてもよいのですか?
- 財産を譲る相手が法定相続人の場合には、「遺贈する」ことも「相続させる」ことも可能です。ただし、「遺贈する」と書くのと「相続させる」と書くのでは、効果が違ってくる場面があります。 「相続させる」旨の遺言は、原則として遺産分割の方法を指定したものとみなされ、相続開始と同時に当然にその相続人へ所有権が移転します。そのため、不動産を「相続させる」とした場合には、その相続人が単独で所有権移転登記ができます。一方、不動産を「遺贈する」旨の遺言では、他の相続人全員(または遺言執行者)と受遺者である相続人とが共同で登記申請する必要があります。 財産を譲る相手が法定相続人以外の場合には、「相続させる」と書くのは間違いですから、「遺贈する」と書かなければなりません。ただし、法定相続人以外に「相続させる」と書いても遺言が直ちに無効になるわけではなく、遺言の有効解釈(遺言者の意思を汲んでなるべく有効になるよう解釈すること)により、通常は「遺贈する」と読み替える扱いになります。
- 遺言でお世話になった人に財産の一部を遺贈したいと考えています。どんな点に気を付ければいいですか?
- 遺贈を行う場合には、特定の財産を譲り渡す「特定遺贈」か、遺産の全部または遺産の一定割合を譲り渡す「包括遺贈」のどちらかになります。包括遺贈を行う場合には、「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。」(990条)と民法上定められていることに注意しなければなりません。 相続人と同一の権利義務を持つということは、包括受遺者(包括遺贈を受けた人)は相続人同様、借金などの債務も承継するということです。また、包括受遺者が実際に財産を取得するためには、他の相続人と一緒に遺産分割協議を行わなければなりません。他の相続人が遺贈を快く思っていない場合には、包括受遺者が肩身の狭い思いをしてしまいます。 相続人以外に財産を譲り渡したい場合には、特定の財産を遺贈する特定遺贈を選んだ方が良いでしょう。また、兄弟姉妹以外の法定相続人がいる場合には、その法定相続人の遺留分を侵害しない範囲の遺贈にするべきです。
- 公正証書遺言作成を司法書士に依頼するメリットは何ですか?
- 公正証書遺言は、自分で直接公証役場に依頼して作成してもらうことも可能です。しかし、公証役場で遺言書を作成する過程では、本題以外の細かい点、たとえば生前贈与の有無などはいちいち確認しません。つまり、公証役場に依頼して公正証書遺言を作成してもらうだけでは、紛争を防止するためのトータルな相続対策まではできないということです。相続税対策や二次相続対策のことまで考えると、司法書士などの専門家を通した方が安心といえます。 また、司法書士に依頼すれば、公証役場との打ち合わせも代行してもらえます。依頼者ご本人は遺言書作成の当日に公証役場に行けばよいだけですから、時間と手間を大きく省くことができます。 さらに、司法書士に依頼した場合には、証人や遺言執行者になってもらうこともできます。司法書士には守秘義務がありますので、証人等を依頼しても遺言の内容が漏れる心配がありません。また、司法書士は相続手続きのプロですから、司法書士が遺言執行者になることで、相続開始後の不動産登記や預金解約などの手続きがスムーズに進むというメリットもあります。
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